ゼロトラストはセキュリティを向上させます

ゼロトラストは社内ネットワークの安全性を信頼せず、あらゆるアクセスについて要件確認を行う新しいセキュリティモデルです。これまではファイアーウォールを設置して不正なアクセスを防ぐ境界型のセキュリティモデルが一般的でした。障壁を設置してもメールの添付ファイルを使ってマルウェアを感染させれば簡単に突破されてしまいます。端末にマルウェアが感染すると情報を盗んだり、他の端末に感染を広げて踏み台攻撃に利用したりします。

これらの被害を防いで安全に社内ネットワークを運用するために、多くの企業がゼロトラストを導入しています。ゼロトラストを導入すると企業リソースを積極的にクラウド化しても、従来と同じようにセキュリティレベルを維持できます。制御のポイントが明らかになるため、利用者やトラフィック量の変化に柔軟な対応が可能です。社員は場所に依存せずに働けるようになり、遠方の居住している優秀な人材を活用すれば企業の生産性を向上します。

これまで非正規社員はセキュリティの問題からテレワークが困難でした。ゼロトラストを導入すれば非正規社員も管理者の認めた範囲で社内ネットワークにアクセスできます。このセキュリティモデルを導入するには社員の役割や区分に応じた制御レベルの設定が必要です。制御レベルが明確になるまでにある程度の時間がかかる点にも注意しなければなりません。

導入した直後は一時的に制御レベルが極端に厳しくなることがあります。適切な方法でゼロトラストを導入した場合、社内ネットワークのセキュリティが向上するため積極的にテレワークなどを行うことができます。